2013/12/16

水桶を引っくりかえしたら八つ裂きにしてやると母には云われていた。


水桶を引っくりかえしたら八つ裂きにしてやると母には云われていた。
魔物の闇』  リアン・ハーン著 高橋佳奈子訳 (主婦の友社:2006)


原題を、「小夜鳴の床をこえて」という。和風冒険譚である。
少年の成長、忠誠と復讐、といった、オーソドックスな筋立てながら、日本風の舞台設定が意外と目新しく、一気に読めてしまう。巻を追うごとに、内包する問題が互いにぶつかり合い、どういう結末を迎えるのか、はらはらしてしまう。
シリーズは3部作+外伝2編あるのだが、日本ではあまり人気が出なかったのか、1巻のみで出版が止まっているのが残念なところ。

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